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結婚から3カ月後に自殺した職員をめぐり、韓国・全北(チョンボク)長水(チャンス)農協の幹部を含む4人が、職場いじめを行ったとして起訴された。
17日、全州(チョンジュ)地検南原支庁は、労働基準法違反および脅迫の容疑で、長水農協の幹部A氏ら4人を起訴したと発表した。
A氏らはB氏(33歳)が自殺する直前まで、執拗ないじめを繰り返していたとみられる。
検察は、長水農協に加え、事件に関与した労務法人2社も起訴した。
2023年1月12日、B氏(33歳)は長水農協の駐車場で遺体で見つかった。結婚から3カ月の新婚だったB氏の死は、関係者に衝撃を与えた。
この事件を受け、雇用労働部は特別労働監督を実施。B氏が勤務していた長水農協では、上司を含む複数の従業員が職場いじめを繰り返していたことが確認されたと発表した。
加害者らはB氏に対し、「金持ちなんだからキングクラブを買ってこい」などと発言し、実際に購入させたという。
また、「金持ちだから気に食わない」「仕事ができないから処分する」「業務から外れろ」「お前が何様だ。こんなところに車を停めるな」などと繰り返し発言し、侮辱していたという。
B氏の死亡をきっかけに、農協内での職場いじめや不当な業務指示、パワハラ行為が明らかになった。
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農協側は独自に行った職場いじめ調査をA氏の知人に委託したが、その知人は守秘義務に違反し、公正性を欠いた調査を実施した。その結果、農協の内部調査では「職場いじめはなかった」との結論が出された。
しかし、問題の深刻さを認識した労働当局は特別労働監督を実施し、A氏らによる職場いじめの実態を確認。警察も捜査結果を検察に送付した。
検察は法的検討を経た結果、違法行為が明らかになったA氏らを起訴した。検察関係者は、「起訴された者らは業務への不満を理由に、被害者に対していじめや脅迫を行った」と述べ、「被告らが適切な処罰を受けるよう、公訴維持に全力を尽くす」とコメントした。