本庁へと突入しようとする戒厳軍を防御するため、バリケードを築き上げた補佐官
3日午後10時30分、韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が非常戒厳令を宣言後、同日の深夜、武装した特殊戦闘部隊などの戒厳軍が国会議事堂へと突入した。
彼らは軍用ヘリコプターで動員され、防弾チョッキと防弾ヘルメットを着用し、小銃と拳銃を所持していたという。さらに特殊作戦用の暗視装置まで装備していたと伝えられている。
同時に、国会議員たちは非常戒厳令の解除のため、国会に集結した。
国会議員たちは本会議場に入り、非常戒厳令解除のための会議を開かなければならなかったが、戒厳軍が国会への出入りを阻止していたという。
議員たちが解除案件を待っている間、ガラス窓を割って内部へ侵入した戒厳軍
結局、ほとんどの議員が国会の塀を乗り越えて本会議場に入らざるを得なかった。しかし、何とか戒厳軍を避けて国会に入り込んだ議員たちが案件の上程を待っている間、再び問題が発生した。
武装した戒厳軍が国会本庁内部へと侵入しようとしたのだ。国会本庁正門前では、戒厳軍の進入を阻止しようとする国会補佐官たちによる激しい取っ組み合いが起きていた。
緊迫した状況でウ・ウォンシク国会議長が不安な面持ちで本会議の案件上程を待つ中、一部の戒厳軍が国会本庁のガラス窓を割って内部へと侵入してきたという。
国会職員と国会議員の補佐官たちは、彼らの突入を阻止するため、戒厳軍に向けて消火器を噴射した。さらに、国会本庁内部の椅子や仕切り板などを積み上げてバリケードを作り上げ、正門を封鎖するなどの措置を取った。
当時、現場で撮影された写真には、戒厳軍の国会進入を必死に阻止しようとする国会議員補佐官たちの必死な様子が生々しく写し出されており、このような状況は2時間半以上続いたという。
最終的に同日の午前1時頃、出席議員190人全員の満場一致により非常戒厳令解除要求決議案が可決された。本庁内に侵入していた戒厳軍は、可決から約15分後に庁舎の外へと退去して行ったとされている。
午前4時22分頃、軍は動員された兵力を元の所属部隊へと復帰させたことを発表した。続いて、尹大統領は4時30分を期して国務会議で可決された国会の要求を受け入れ、戒厳令を解除したと報じられた。
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