交通事故で“みぞおち0.3ミリ手前”まで屋根が突き刺さった…生死をさまよった元芸人、人生哲学を語る

お笑い芸人から年商10億ウォン(約1億円)規模の事業家、さらにベストセラー作家へと転身したコ・ミョンファン(53)の特別な人生の転機が明かされた。

先月30日に放送されたMBNのバラエティー番組『本音打ち明けショー トンチミ』は、「幸せのためにここまでやってみた」をテーマに放送された。番組に出演したコ・ミョンファンは、「事故の後、あらゆる不安を消し去るボタンができた」と語り、死の淵から生還した経験によって人生の主導権を取り戻した秘訣を打ち明けた。

コ・ミョンファンは2005年、全羅南道・莞島郡(チョルラナム道ワンド郡)でドラマ『海神-HESHIN-』の撮影を終え、ソウルへ向かう途中、西海岸高速道路で大規模な交通事故に遭った。

彼は、「当時はシートヒーターが助手席にしかなかった。普段はいつも後部座席に乗っていたが、屋外撮影の後で風邪気味だったため、その日だけ助手席に座った」と運命の日を振り返った。 さらに、「2年6カ月以上一緒に仕事をしてきたマネージャーが居眠りするのを見たことがなかったのに、その日初めて居眠りをした」とし、「目を開けた瞬間、約1メートル前に大型トラックがあった。本能的にハンドルを切ったが、私が座っていた側がトラック後部に衝突した」と当時の緊迫した状況を語った。

引用:MBN『本音打ち明けショー トンチミ』
引用:MBN『本音打ち明けショー トンチミ』

事故の衝撃は凄まじいものだった。 コ・ミョンファンは、「後から聞いた話では車の屋根が大きく潰れていた。座席を倒して横になっていなければ命を落としていたと思う」とし、「映画のワンシーンのように車の屋根が裂け、みぞおちのわずか0.3ミリ手前まで迫っていた。少しでも座席を起こして座っていたら死んでいたかもしれない」と明かした。

絶体絶命の状況の中で奇跡も起きた。 彼は、「救急車を呼んでも救助できなかった。車の屋根を切り開かなければならなかったからだ。『こんな時間にクレーン車なんてどこにあるんだ』と言っていたところ、たまたま通り掛かったクレーン車が停車し、屋根を取り外してくれた。そのおかげで病院へ搬送された」と語った。

病院に到着してからも闘いは続いた。

コ・ミョンファンは、「医師から『1秒後に亡くなってもおかしくない状態だ』と言われた」とし、「シートベルトを着けていたが、衝撃で心臓付近に出血が生じていた」と説明した。

さらに、「病院開院以来、私の血腫が最も大きかったそうだ。私より小さな血腫だった患者もほとんど亡くなっていたという。後から聞いた話では、すでに死亡手続きの準備まで進められていたそうだ」と当時の深刻な状況を振り返った。

死を目前にして感じたのは後悔と無念さだった。 彼は、「遺言を書けと言われた時、『34年間ずっと何かに流されるように生きてきたな』と思った。本当の自分として生きたことが一度もなかった気がして、悔しくてたまらず、遺言すら残したくなかった」と打ち明けた。そして、「集中治療室へ向かう時、『お願いだから一度だけ、本当の自分として生きさせてほしい』と心に誓った」と語った。

その日を境に、彼の人生の方向性は大きく変わった。 コ・ミョンファンは、「それ以来の目標は、『流されずに生きるにはどうすればいいのか』ということだった。この問いの答えを探すために本を読み続けた」と明かした。

読書を通じて脳の仕組みについて学んだ彼は、自分自身への問い掛けも変えたという。

彼は、「本を読むうちに、『脳は投げ掛けられた質問通りに働く』と知った」とし、「『なぜ客が来ないのだろう』『なぜ売り上げが伸びないのだろう』と考えれば、その理由ばかり探してしまう」と説明した。

続けて、「だから『どうすればお客さんが増えるだろう』『どうすれば売り上げを2倍にできるだろう』と前向きな問いに変えた。すると少しずつ勇気や自信が生まれた」と語った。

また、個人の成功だけでなく読書の価値を広めるため、列車の中で本を読む『読書列車』イベントを企画し、成功へと導いたことも明かした。

コ・ミョンファンは、「お金は追い掛けるものではなく、ついて来させるものだ」とし、「人々に本を読んでもらうことへエネルギーを注ごうと考えた。聖人君子になろうという話ではなく、その方が結果的にさまざまな機会が向こうからやって来ることに気付いた」と自身の経営哲学を語った。

引用:MBN『本音打ち明けショー トンチミ』
引用:MBN『本音打ち明けショー トンチミ』

さらに、言葉の力についても強調した。「言葉遊びのように聞こえるかもしれないが、感動すれば感動する出来事が増え、嘆けば嘆く出来事ばかり増える」とし、「意識的に小さなことにも感動するようにした」と明かした。そして、「そうしているうちに人生の苛立ちが減り、自信が生まれた。何より、自分自身を肯定的に見られるようになった。その結果、新しい挑戦にも踏み出せるようになり、情熱も湧いてきた。そうして苦しい時代を乗り越え、今の作家コ・ミョンファンになれた」と語り、出演者たちから拍手を受けた。

1994年にKBS大学ギャグ祭で金賞を受賞し、1997年にMBC第8期公開採用お笑い芸人としてデビューしたコ・ミョンファンは、現在ベストセラー作家であり人気講師として第2の全盛期を迎えている。 最近では、韓江(ハン・ガン)作家とともに第11回教保文庫出版アワードの「今年の作家」に選ばれ、文化界における確固たる存在感を証明した。

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