「父が工場の社長と口論中、その場で倒れてしまったにも関わらず、悠々とその場を去った社長」
30年前から見知った間柄であった従業員が目の前で倒れたにもかかわらず、某工場の社長が悠々とその場を去ったということが明らかになり、ネット上で激しい非難を浴びている。
去る4日、韓国のJTBC「事件班長」は、韓国の京畿道・華城にある某工場で働いていた60代の父親をある日突然失ってしまったという男性のエピソードについて報じた。
情報提供者のAさんは、昨年8月に父の同僚から「君のお父さんが倒れた。今、救急搬送中だ」との連絡を受けた。
A氏は直ちに父が搬送された病院へ駆けつけたが、すでに父は息絶えていたという。
Aさんの父親が勤務していた工場の社長は「(Aさんの父と)少し口論となった。しかし、倒れるのは見ていない。僕は事務所にいたのだが、人々のざわめきが聞こえて外に出てみたところ、倒れているのを発見した」と当時の状況を説明した。
健康であった父親の突然の死に疑問を抱いた遺族たちは検死を要求し、死因が「心臓麻痺」であることが判明したという。
工場の社長の言葉を信じ、父親の死を受け入れようとしていた遺族たちは、工場に残っていた父親の遺品を引き取りに行った際、警察と共に当時の防犯カメラの映像を確認することになった。
当映像には、工場の社長と口論するAさんの父親の姿が映っていた。しかしその後、拳を振り上げながら威嚇してくる社長の姿を見て、Aさんの父親は突然胸を押さえながら倒れてしまった。父親が倒れる瞬間などは目にしていないと言っていた社長の証言とは、まったく正反対の状況であったのだ。
「つまいづいては、いきなり倒れた」…葬儀場を訪れた社長の驚くべき発言
Aさんによると、工場の社長は床に倒れた父親を5秒ほど見つめながら、指を差しては非難を浴びせるような仕草までしていたという。また、社長がその場を立ち去った後も、Aさんの父親の手足は動いていたと述べた。
30年前から見知った間柄であった社長のこのような行動に、Aさんの家族は激しい怒りを覚えたと語った。
Aさんは「父の葬儀場に来て謝罪や慰めの言葉をかけるのが、まずやるべきことではないのか」とし「しかし(工場の社長は葬儀場に)来るやいなや『その日、異常に興奮した様子だった』『つまづいては、いきなり倒れた』などと言ってきた」と憤りを露わにした。
さらに「当社長の妻も葬儀場を訪れた。彼女が膝まづき謝罪をしようとしたものの、社長は『なぜ謝るんだ、なぜ膝まづくんだ』などと、彼女を制止した」と付け加えた。
結局、Aさんの家族は、まったく謝罪の意を伝えてくることなく堂々とした態度を見せ続ける工場の社長を、業務上過失致死の疑いで告訴したと明らかにした。
また、Aさんは「父親が倒れた瞬間すぐさま措置を講じていたら、もしかしたら父は助かっていたかもしれないという思いが、一日に何千回と頭をよぎる」と複雑な心境を吐露した。
この事件に対して、ネットユーザーたちは「口論をしたにせよ、目の前で人が倒れたのにも関わらず、人間としての道理というものがまったくない」「あんな社長と30年も働いていたなんて、相当ストレスをもらっていたはずだ」「倒れた人を放置して立ち去るなんて、遺棄罪ではないのか」「3年働いた従業員が倒れたとしても、こんな対応はしないだろう」などと激しい非難の声を浴びせた。
コメント0