タイの人気観光地チェンマイを訪れる外国人観光客の中で、韓国人が最多となったことが明らかになった。
現地メディア「バンコク・ポストによると、タイ観光庁(TAT)は、今年1月から26日までにチェンマイ国際空港を通じて入国した外国人のうち、韓国人が3万4954人で、中国人(3万4894人)を上回ったと発表した。昨年は中国人が最多だったが、今年は状況が変わっている。
TATは、航空機の直行便増便や冬季の涼しい気候の影響で、年間を通じても韓国人観光客数が中国人を上回ると予想している。
昨年、チェンマイを訪れた外国人観光客のうち、中国人が32万6651人で最多を記録し、続いて韓国(28万3681人)、台湾(15万8552人)、香港(5万8237人)の順となった。
TATチェンマイ事務のパッサリン・スウェタラット所長は、新型コロナウイルス感染症の流行以降、中国人観光客の回復が遅れていると分析している。
最近の中国人俳優の人身売買事件などによる安全への懸念が、中国人個人旅行者数の減少に影響を与えたとみられる。また、チェンマイの観光業界は中国への依存度を下げ、韓国など成長が見込まれる市場の開拓を強化していると述べた。
チェンマイは、首都バンコクから北へ約700kmに位置するタイ第2の都市で、涼しい気候と安価な物価が魅力となり、「1カ月滞在」を目的とする韓国人観光客が多く訪れている。
一方、最近タイでは中国人観光客の誘拐事件が相次ぎ、ミャンマーやカンボジアなどへ連れ去られるケースが報告されている。今月初めに行方不明となった中国人俳優のワン・シンは3日後にミャンマーで発見され、先月行方不明となった中国人モデルのヤン・ゼチも救出され帰国した。