お天気キャスター故オ・ヨアンナ氏の1周忌、実兄「MBCのコメントは責任を回避しているに過ぎない」
韓国のテレビ局MBCの元お天気キャスターである故オ・ヨアンナ氏の実兄が、故人の1周忌に合わせて発表されたMBCのコメントに対し、強い不満を表明した。

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今月18日、海外メディア「Starnews」の報道によると、故オ・ヨアンナ氏の実兄であるオ・サンミン氏は、最近発表されたMBCのコメントに対し「責任を回避しようとするコメントに過ぎない」と強く批判した。オ氏は「ヨアンナがMBCの労働者でないというのは全く根拠のない憶測だ」と怒りを露わにした。
彼は「もちろん、私たちはヨアンナがMBCの労働者であると考えている。出・退勤の時間が決まっており、業務も反復作業である。決められた時間に業務を行うことが、反復性を示す労働でなければ何か」と述べた。
そして、オ氏は、故人の1周忌にあたる先日の15日、同僚のお天気キャスターたちが黒い服装で番組に出演したことについても、「葬儀に参列してさえいないのに、いったいなぜそんな形で故人を追悼するのか」と不快感を示した。
さらに、断食抗議中の故人の母親にも言及し、オ氏は「もちろん体調が良いとは言えない」と述べ、「MBCが我々の声に耳を傾けてくれないので、もし見る目があるなら母親の状況を把握はしているだろう」と苦々しい思いを語った。
さらに「母は断食抗議が5日目を超えた時、『少々辛い』と訴えていた。抗議会場にはMBCのアン・ヒョンジュン社長が行き来していたと聞いている」と述べ、「それでも母はその場で死んでも抗議を続けるという覚悟だ」と伝えた。
故オ・ヨアンナの死去後におけるMBCの対応と論争
故オ・ヨアンナ氏は去年9月15日に28歳でこの世を去り、その訃報は同年12月10日に発表された。その後、今年1月、故人が同僚のお天気キャスター2名から嫌がらせを受けたとの主張が提起され、社会的に大きな波紋を呼んだ。
MBCは論争の拡大を受け、1月31日に故オ・ヨアンナ氏の死因と真相究明のため、外部専門家を委員長とする真相調査委員会の設置を決定し、2月3日の発足を正式に打ち出した。
そして、韓国・雇用労働部は5月19日にMBCを対象とした特別労働監督の結果、「故人に対する職場内での嫌がらせがあった」と結論付けた。ただし、故オ・ヨアンナ氏が労働者と認められなかったため、MBC関係者を労働基準法違反の容疑で処罰することは不可能と判断した。
MBCは「雇用労働部の特別労働監督の結果を非常に重く受け止める」と述べ、「再発防止策の策定、組織文化の改善、労働関係法の遵守を経営の最優先課題として、最善の努力を尽くす」と発表した。
MBCのお天気キャスター、制度改革発表と遺族側の反発
故人の1周忌である今月15日、MBCは「フリーランスとして雇用していたお天気キャスター制度を廃止し、気象気候専門家制度を導入して正社員として採用することに決定した」と発表した。
気象気候専門家は、従来のお天気キャスターの役割に加え、取材、出演、コンテンツ制作にも従事し、専門的な気象・気候情報を提供する役割を担う。
MBCは「今年の年末または来年初の一般公開採用を通じて気象気候専門家を選定する予定だ」と述べ、応募資格について「気象・気候・環境関連の専攻者または資格保持者、もしくは関連業界で5年以上の経験者。さらに、従来のMBCフリーランスお天気キャスターも応募可能だ」と説明した。
そして、MBCは「故オ・ヨアンナ氏の1周忌を迎えた。故人の冥福を祈り、ご遺族に心からのお悔やみを申し上げる」と述べ、「さらに、民事訴訟当事者間で合意が成立すれば、真相調査委員会の調査結果を公開する予定だ」と伝えた。
しかし、これらのMBCのコメントに対し、遺族側と市民団体は「故人を二度殺す行為を即刻中止せよ」と強く反発した。
彼らは「MBCの発表は故オ・ヨアンナ氏の労働者性を全く認めないことを意味している」と述べ、「母親が『第二の被害』を防ぐために、お天気キャスターの正社員化を求め断食抗議を行ったが、その結果、故オ・ヨアンナ氏の同僚がMBCから解雇されることになった」と批判した。