グローバルK-POPガールズグループKATSEYEが、グラミー賞「最優秀新人賞」候補指名という栄誉を勝ち取りながらも、同時にデビュー以降数千件の殺害脅迫を受けてきたという衝撃的な現実を告白した。
去る12日(現地時間)のBBCとのインタビューで、メンバーのララ(Lara Rajagopalan)は「オンラインで1,000件を超える殺害脅迫を受けた」と深刻な状況を打ち明けた。
ララは「平気だと自分に言い聞かせていますが、千人以上の人から殺害脅迫を受ける経験は、衝撃的であるほかない」と心境を明かした。

タミル系インドの血統を持つ米国市民であるララは、二つの文化圏を行き来して育ったが、グローバル活動の開始と共に人種的偏見に直面した。特に、「不法に米国に居住し、働いている」という虚偽の通報まで受け付けるなど、悪意のある攻撃を受けた。
ララがバイセクシュアルであることをカミングアウトした後には、性のアイデンティティと人種をめぐる非難がさらに激化した。
ララは「ネガティブな書き込みを見ないようにTwitter(現X)を削除した」と明かした。
フィリピン系アメリカ人メンバーのソフィア・ラフォルテザ(Sophia Laforteza)も「私たちが公人だとしても、依然として人間であるという事実は変わらない」「家族にまで向けられた攻撃は傷として残る」と訴えた。
女性アーティストに対するオンライン暴力とストーキングは、音楽界の構造的な問題として指摘されている。「Good Luck, Babe!」でビルボードホット100チャート4位に上ったチャペル・ローン(Chappell Roan)は、昨年末、SNSで「テレビやインターネットに頻繁に出るからといって、ストーキングのような行動をとるのは異常な思考方式だ」として一部のファンを批判した。
ドージャ・キャット(Doja Cat)も「(一部のファンが)ゾッとするような行動をする」と公に不快感を表明したことがある。
ララは、「女性を順位付けの対象のように扱う文化は病理的だ」「顔、ダンス、歌に点数をつけさせて競争させるのはディストピア的な発想だ」と強く批判した。ガーナ・イタリアのハーフであるメンバーのマノン・バナーマン(Manon Bannerman)も「精神的に非常に疲弊させる文化だ」と同調した。
2023年に結成されたKATSEYEは、HYBEとゲフィン・レコードの合作で誕生したグローバルK-POPガールズグループだ。
6人のメンバーはそれぞれ異なる出身地と人種的背景を持ち、デビューアルバムから欧米市場で大きな関心を集めた。
今年5月にリリースしたセカンドEP『BEAUTIFUL CHAOS』でグローバルチャートの順位圏に進入し、去る11日にはSpotifyの月間リスナー3340万人を記録し、全世界のガールズグループで1位に輝いた。

KATSEYEは「多様性」をグループの核となるアイデンティティとして掲げ、社会的なメッセージ発信にも積極的だ。
去る3月、ララとメーガンがバイセクシュアルであることを公表しカミングアウトし、これは全世界の性的マイノリティコミュニティとファンから支持を受けた。
8月には多様性を強調したGAPの秋のキャンペーン「Better in Denim」のメインモデルに選定され、「今年最も成功した広告」という評価を受けることもあった。
マノンは「私たちは、それぞれの背景を誇りに思う少女たちのために存在する」「外見や出身に関係なく、誇りを感じてほしい」と伝えた。
ララは「多様な背景を持つミュージシャンに伝えたいのは、『立ち止まらないで』ということだ。肌の色と文化は私たちの力だ。それを使い、自信を持って持ち続けなさい」と強調した。