「汗からの感染はない?」クラミジア結膜炎とジムの関係を医師が解説

ジムで運動して「性病」に感染したという女性

ジムで運動しただけなのに「性病に感染した」と主張する女性の話に、医師が見解を示した。

18日(現地時間)、豪メディア「ニュース・ドットコム・オーストラリア」によると、TikTokで注目を集めた動画の中で、TikTokerのA氏が自身の体験を語った。A氏は目が充血し、結膜炎だと思い病院を訪れたところ、「クラミジア結膜炎」と診断され、驚いたと主張している。

クラミジアは細菌の一種であるクラミジア・トラコマティス菌によって引き起こされる性感染症だ。多くの場合、感染しても自覚症状がないが、男性の場合は陰茎からの異常分泌物や精巣の腫れ、女性の場合は性交時の痛み、不正出血、異常な膣分泌物などの症状が現れることがある。また、感染が目に及ぶこともあり、クラミジア結膜炎では目の充血、まぶたの腫れ、視力低下などが引き起こされる。潜伏期間は1~2週間で、未治療の場合、症状が最長18ヶ月にわたって続くことがある。

しかし、A氏は最近性的接触がなかったため、クラミジアの診断に疑問を抱いた。A氏は「医師から混雑するジムで運動しているかを尋ねられた」とし、「ジムの器具に付着した他人の汗や、汗が付いたタオルで顔を拭くことで感染する可能性がある」と語った。

A氏の動画が話題を呼び、一部の女性たちはジムの器具を過剰に消毒するなど、性病感染への懸念を示した。

クラミジア結膜炎の感染経路

これに対し、シドニー出身の生体医学科学者で医師のザック・ターナー博士は、「ジムで性病に感染するリスクは極めて低い」と指摘した。また、クラミジアは汗を介して感染することはなく、空気中では長時間生存できないとし、人体のような温かく湿った環境に限られると説明した。

「クラミジア結膜炎」は、感染者の生殖器分泌物が付着した手で目を擦ることで感染する可能性があるとされている。しかし、ターナー博士は、A氏の場合は別の経路で感染した可能性が高く、ジム利用に過度な心配は不要だと指摘した。

また、クラミジアを放置すると、男性では副睾丸炎や前立腺炎、不妊の可能性がある。女性の場合も卵管や子宮が永久的な損傷を受け、不妊のリスクが高まる。

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