『イカゲーム2』ベトナムでボイコットの動き
ベトナムの一部ネットユーザーが、Netflixの世界的ヒット作『イカゲーム2』の視聴を拒否する動きを見せている。俳優カン・ハヌルが演じるテホのセリフ「父がベトナム戦争の元兵士だった」が、現地のネットユーザーの間で物議を醸しているためだ。
ベトナムの地元メディア「トゥオイ・チェ・オンライン」は、昨年12月27日(現地時間)、ベトナム映画局が『イカゲーム2』の審査を進めており、近く公式発表を行う予定だと伝えた。
報道によると、ベトナム映画局の副局長は『イカゲーム2』に関連する論争を認識している。映画法に基づき作品内容を精査しており、近いうちに結果を公表する」と述べた。
『イカゲーム2』ボイコット、現地で賛否分かれる
父が「ベトナム戦争」に従軍したと語るカン・ハヌルのセリフが波紋を呼び、ベトナムのネットユーザーからは、「ベトナムの痛ましい過去を蒸し返した」、「作品をボイコットすべきだ」、「ベトナムでの大量虐殺を正当化する内容は許されない」など、批判的な声が上がっている。
一方で、「ベトナム戦争を扱った作品はこれまでも多く存在しており、特定の作品だけをボイコットする理由にはならない」、「問題のセリフは、名誉を象徴的に示すためのものだ」といった意見も見られた。
ベトナム戦争は、インドシナ戦争後に南北に分断されたベトナムで1955年から1975年にかけて行われた戦争だ。当時、韓国は米軍の要請に応じて約32万人の兵力を派兵した。
この戦争は20年間続き、数百万人の民間人や兵士が犠牲とな
り、ベトナム国民にとっては、大きなトラウマとして記憶されている。
一方、昨年12月26日に公開された『イカゲーム2』は、公開からわずか4日で6800万回の視聴数(総視聴時間を作品の尺で割った値)を記録し、「グローバルトップ10」で1位に輝いた。
『イカゲーム2』は、復讐を誓って再びゲームに参加するギフン(イ・ジョンジェ)と、彼を迎え撃つフロントマン(イ・ビョンホン)の激しい対決、そして再開される壮絶なゲームを描いている。
イ・ジョンジェ、イ・ビョンホン、イム・シワン、カン・ハヌル、ウィ・ハジュン、パク・ギュヨン、イ・ジヌク、パク・ソンフン、ヤン・ドングン、カン・エシムらが主演する『イカゲーム3』は今年下半期にNetflixで配信予定だ。