韓国・大田(テジョン)高等裁判所の刑事1単独は、生後1か月未満の実子の遺体をキャリーケースに入れ、4年間放置した容疑で起訴された30代の未婚の母A被告に対し、懲役4年の判決を言い渡した。
A被告は児童虐待致死の容疑で起訴され、検察・被告双方の控訴が棄却されたことで、懲役刑が確定した。
A被告は2019年、大田市西区のアパートで家族や知人に知らせずに娘Bちゃんを出産。しかし、Bちゃんは生後1か月も経たずに死亡し、A被告は遺体をキャリーケースに入れ、自宅のベランダに約4年間隠していた。
この事件は、家主のC氏が競売のために室内を整理していた際、白骨化した遺体を発見したことで発覚した。
調査の結果、A被告は妊娠に気づくのが遅く、子どもの実父も不明だったことが判明した。
出生届も提出されていなかったため、自治体や警察の調査でも犯行が発覚しなかった。
一審の裁判所は、「被告が子どもに直接暴力を振るったとは見られない」としながらも、「初産で育児経験や知識がなかったことを理由にするのは納得できない」と指摘した。
二審の裁判所も原審の判断を支持し、「双方が控訴したものの、量刑に影響を与える事情の変化はなく、原審の判断は合理的範囲を逸脱していない」と述べた。
また、「被害児の実母として保護と養育の責任を放棄した罪は極めて悪質だ」と付け加えた。