韓国で正月休暇中にペットを失くしたり、飼い主のいない動物を発見した際に、リアルタイムで通報できるシステムが整備された。
農林畜産食品部は25日から、国家動物保護情報システムに「動物発見」と「動物紛失」のバナーを追加し、迷子・遺棄動物の通報やペットの紛失届を受け付けられるようにした。「動物発見」バナーでは、発見場所や動物の種類を入力し、写真を添付して通報が可能。この情報は自治体の救助担当者に自動でSMS送信される。
「動物紛失」バナーは、ペットを失くした際に利用し、紛失した動物の写真と失くした場所などを投稿することで届出が完了する。事前に動物登録を済ませていれば、内外部チップ番号を通じて登録情報を確認でき、迅速な返還が可能になる。そのため、連休前に動物登録を行うことが重要だ。
農林畜産食品部がこのシステムを導入した理由は、祝日連休中の動物の遺棄が増加傾向にあるためだ。
民主党のイム・ホソン議員が提供した統計資料によると、2021年の秋夕連休中の関連通報は621件だったが、2022年には538件に減少し、2023年の秋夕連休(6日間)には819件に増加した。
動物権団体「ケア」のキム・ヨンファン代表は、「祝日連休や夏休み期間中は動物の遺棄が増える」と指摘し、「長期連休で家を長時間空けたり遠出することが、遺棄の原因になっていると思われる」と述べた。
また、2021年2月の動物保護法強化により、動物の遺棄行為は刑事罰の対象となった。
過去の最大300万ウォン(約33万円)以下の過料処分が、最大300万ウォン以下の罰金刑へと変更された。
キム代表は、「韓国のペット市場の問題は、低い罰則だけでなく、社会全体の認識の低さにもある」とし、「遺棄される動物を減らすには、罰則の強化や摘発の確率を高める必要がある」と指摘した。また、「祝日連休や夏休みなど特定の時期だけでなく、日常的に動物たちの苦痛にも関心を持つべきだ」と付け加えた。