Netflixのアニメにも登場した「スパイシーチャレンジ」
先月配信が始まったNetflixのオリジナルアニメ『KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ』が、世界で「社会現象」と言えるほどのヒットしている。
この作品は配信開始の直後にNetflix映画部門の世界1位を獲得した。K-POPスターが悪霊と戦うという独創的な物語に韓国カルチャーを巧みに織り込み、高い評価を得ている。

なかでも話題になったのが「スパイシーチャレンジ」の場面だ。
キャラクターがテーブルに「ブルダックソース」を置き、激辛に挑む様子は、YouTubeやTikTokで人気の「ホットソースチャレンジ」をそっくり再現した。辛さそのものをエンタメにする若い世代のトレンドをうまく切り取っている。
この演出により、韓国発の激辛アイテム「ブルダックソース」は、単なる食品を超え、K-カルチャーの象徴として改めて存在感を示した。
コーチェラ・フェスティバルを圧倒した「ブルダックソース」、今度はアニメも制覇
ブルダックソースはすでに世界で「ホット」なK-ソースだ。三養食品は今年、アメリカ最大の音楽フェス「コーチェラ・フェスティバル」で韓国企業として初めて公式パートナーとなり、「ブルダックブース」を出店した。
ブースには初週末から世界中の来場者が殺到した。SNSに投稿された「映え写真」や現地セレブの来訪で、その人気を実感させた。これに合わせ、炎柄とQRコードをあしらった新型ボトルも公開した。
「カルボブルダック」から「ブルダックマヨ」まで…K-ソースの輸出量が急増
辛味のブームは数字にも表れる。韓国・関税庁によると、今年1月〜3月のソース輸出額は前年同期比9.1%増の約1,448億ウォン(約154億5,786万4,509円)だった。韓国ソース市場も2019年の1兆3,700億ウォン(約1,462億5,189万4,869円)から2022年には2兆1,000億ウォン(約2,241億8,173万6,661円)へと拡大した。
韓国・農林畜産食品部は「コチュジャン、味噌に加え、カルボブルダックやブルダックといった激辛ソースが輸出を押し上げた」と説明した。
三養食品はこの追い風を受け、ソース専門企業「ジーエンエフ」の買収を進め、ソース事業をグループの柱に育てる方針だ。

今年1月〜3月、三養食品のソース・調味料売上高は168億ウォン(約17億9,345万3,893円)となり、前年同期比83.6%の大幅増を記録した。
グローバルコンテンツにも登場したブルダックソースは、いまや世界を魅了するK-ブランドへと進化している。